目の前の事象に対して明示的に明らかなことに対処するだけの業務進行は、本人にはストレスがない。

意思決定や判断や思考といったプロセスが少ないか全く無い行動なので、自己に責が及ぶことがないから。

そりゃそうだ。明示的なことを明示的に処理することに対して誰からも文句を言われることはない。

しかし、そうした保守的な行動様式を主体とするビジネスパーソンは、明示的でないことに対しては行動しない。



これは自己成長とは対極の行動様式。

こういうビジネスパーソンは稼げない。







稼ぐビジネスパーソンは先に先に動く。

段取りよく物事の優先度を整理しつつ、突発事案への対処等まで同時進行で処理するなんてことまでできるようになる。







2000年代初めのマンガで「バンビ〜ノ」という作品がある。

主人公は、地方都市の小さな店でイタリアンを作っている若い料理人。

本人は料理の腕に自信満々。



ふとしたことから東京のド真ん中で大はやりの大箱トラットリアで働くことに。

そこでパスタ場支援担当となるものの、腕利きの先輩料理人から全くの無能扱い。



そこで主人公は考えた。

先輩料理人が、どのタイミングでどの材料を欲し、どの皿をいつ用意して欲しいかを観察し、

【誰からも言われることなく】先に先に動いて、ベストのタイミングで材料を出し、ベストのタイミングで皿を用意し・・・

やがて、先輩に認められるようになる。



この漫画で描かれていることは、指示を待っているだけの料理人・言われたことしかしない料理人は無能。

言われる前に自分で考えて作業場全体の流れを理解して自分から皆が働きやすいように動くことで、周囲の評価を得るということ。









高度経済成長期に放映されたNHK朝ドラ 「おしん」 というドラマがある。

大正時代。主人公は山形の奥地から身一つで髪結いの修行をさせてもらうため東京へ。

髪結いの師匠やスタッフは、おしんに何も言わない。



そこでおしんは考えた。

師匠やスタッフ、お客様の動きをつぶさにみて、何がいつどのように必要とされているかをとらえ、

【誰からも言われることなく】先に先に動いて、適切なタイミングで道具を用意し先輩スタッフを支援する、お客様の履物を拭いて揃える。

他の人の仕事を見て目で仕事を盗んで覚える。

やがて師匠に認められ、立派な髪結いとして独立する。



このドラマで描かれていることは、指示を受ける前に自分で行動していくことの大切さ。

言われる前に自分で考えて、顧客やスタッフ満足に資する行動をしていくことの重要さ。







脳を使うことはこれほどまでに重要。

ぼやっとしていると人生大損するよ。